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日夜浮かぶの翻訳雑感

魯迅の翻訳と訳者の雑感 大連、京都の随想など

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12.終わりに

12.終わりに
 たくさん話した。だが要するに話すだけでは何にもならず、大事なことはやることだ。
沢山の人に実行してもらい:大衆と先駆者に:各々の教育家・文学家・言語学者…に。
これは必要に迫られおり、たとえ目下逆流にあえぎながらでも、船を曳いて進むしかない。
順風なら固より結構なことだが、舵取りが不可欠である。
 この曳航や舵取りの良い方法は、口では話す事が出来るが、たいてい実験で益が得られ、無論どの様に風を見、水を見るにしても、目的は只一つ:前に向うことのみ。
 各位は多分きっと自分の意見があると思うので、これから諸君の高論を聞かせてほしい。

訳者雑感:
 蒸し暑い上海の夏も、夕方になると海風が吹いてきて、川辺の堤に腰掛けて夕涼みする。市内の建てこんだ住宅は蒸し暑いから、めいめいが小さな椅子を持って、集って来る。
夏は増水してその水面を吹く風は涼しい。川幅が広いから海風と同じだ。こうした光景は揚子江の高い堤に、10メートルほども下の農家からそれぞれが折りたたみ
できるのや、小さな腰かけを持ってきて、夕涼みをしていた情景を思い出した。あれは確か、1980年代のはじめ、堤防上の道を南京に向って車を走らせていた時だ。同行の中国人
の友人に聞くと、洪水対策の為に高い堤防ができたので、洪水は少なくなったが、夏は家の中では暑くてたまらぬので、みなこうして夕涼みしながら、世間話をして過ごすのだと。
 魯迅の12章にも及ぶこの「文談」は何日かかけて、そうした夕涼みにやってきた人達に語ったことを、まとめたものだが、大変面白いから、聴衆も段々増えたことだろう。
  2013/10/20記

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