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日夜浮かぶの翻訳雑感

魯迅の翻訳と訳者の雑感 大連、京都の随想など

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初めて来訪しました

中国の経済が専門ですが、現地行きますと、彼らの心(価値観や観念)を理解することが重要だと私は感じています。 歴史や文学にも興味がありますので
今後もつぶやきします!

経済と歴史文化

ご来訪歓迎します。
つたない訳文ですが、魯迅が見つめた1920-30年代の中国の
ほんの片鱗でも感じていただけたらと念じております。
本質は80年経ても大きくは変わってないなとも感じております。

ブログ確認させていただきました

山口さん

本日頂いたMailに沿って、本ブログにアクセスしてみました。以前より頂いた随筆からもうかがえる通り、山口さんの文章力には、驚くばかりです。
中国人の話に関しては、短い時間ですが私も経験したこと等共感するところが有ります。
現在、仕事中なので時間が有る時にゆっくり拝読させていただきます。

以上 岩田

返事が遅れましてすみません

岩田さま
コメントありがとうございました。
旅行とか娘家族が来たりして
コメント欄を見過ごしていました。
すみません。
今後とも どうぞよろしく。

ふと思い到って 十一

十一
    急いては言を択ばず
「急いては言を択ばす」ということの原因は、考える暇が無いことに起因するのではなく、時間があるときによく考えないことにある。
 上海の英国巡査が市民を惨殺したあと、我々は非常に憤慨し叫んだ。「偽文明人の正体が暴露された!」と。ということは、それまでは彼らに何がしかの真文明があると思っていたということだ。然るに中国の銃を持った軍閥は、平民を略奪し屠殺しているのに、一向に抗議する人は出てこない。まさか手を下したのが「国貨」だから、惨殺も歓迎するというのではあるまい。やはり我々はもともと本当に野蛮人だから、自分で自分の家人を殺すのは奇とするに足りないとでもいうのか。
 自分たちが殺し合うのと、異民族に殺されるのはもちろん同日には論じられない。たとえば、自分で自分の頬を打つのは、気持ちとしては落ち着いたものだが、他人に殴られたら、非常に憤慨する。だが、人は自分で頬をぶつようなていたらくに陥ったら、他人に殴られるのも免れない。世の中に「殴る」という事実が無くならない限りは。
 我々は確かに少し急いてあわててしまった。反キリスト教の叫喊の尾声がまだ消えやらぬうちに、多くの人はキリスト教宣教師の上海事件に関する(デモに同情的な)証言に対して、大変敬服している。更にはローマ法王に(電報で同情と支持を)訴えてもいる。
一度流血を見ると、気風はかくも変わるものか。(以前は反キリスト一色だった:訳者注)
 
2.一致対外
 甲:「乙さん!あなたはどうして私がこんな忙しい時をみすかして、私の物を持ち去るの?さあ今返してよ!」
 乙:「我々は今、一致団結して外国に向かわねばならない!こんな危急なときに、自分のことしか考えないの? 売国奴め!」
 
3.「同胞よ、同胞よ!」
 私は自分の罪名を書いて自首したい。今回、強制的な寄付以外に、別途ごく少額を寄付したが、本意はこれで救国に協力しようというのではなく、あの真面目な学生たちが熱心に奔走しているのを見て、感ずるものがあり、彼らが釘にぶつかるのをすまなく思うからだ。
 学生たちは演説のたびに「同胞よ、同胞よ!」というが、同胞とはどんな同胞なのか、どんな心を持っているか知っているだろうか?
 知らないなら、たとえば私の心意も自ら言い出さねば、募金集めの人たちも多分知るまい。
 我が家の近くに小学生が何人かいて、いつも何枚かの紙に幼稚な宣伝文を書き、彼らの細腕で電柱や壁に貼っている。翌日には多くは剥がされている。剥がしたのは誰か知らない。だが、英国人や日本人とは限らない。
「同胞よ、同胞よ!」学生たちは言う。
 私はあえて言うが、中国人の中にいる、あの真摯な青年たちを敵視する目は、英国人や日本人より陰険だ。「外貨排斥」のために復讐するのは必ずしも外国人ではない!
 中国を良くしようとするなら、他の仕事もやらねばならない。
 今回北京の演説と募金の後、学生たちと社会のいろいろな人々が接する機会が非常に多くなり、各方面に注意する若干の人たちが、見たこと感じたことを書き始め、良いことも悪いことも、模範的なものも顔向けできないことも、恥ずべきこと、悲しむべきこと、全て発表し、我々が結局どんな同胞を持っているか、皆に見てもらおう。
 それが分かったら、次に別の仕事を計画できる。
 決してごまかさないこと。たとえ発見したのがいわゆる同胞でなくとも、最初から作り始めるのもいい。発見したのが全くの暗黒でも、暗黒と闘う事ができる。
 けっしてごまかさないこと。外国人が我々のことを知っているのは、我々が自らを知っていることより、しばしばより明確だ。ごく卑近な例が、中国人の編集した「北京ガイド」より日本人の書いた「北京」の方が精確だ!
 
 

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