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日夜浮かぶの翻訳雑感

魯迅の翻訳と訳者の雑感 大連、京都の随想など

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大編集長にも感心しない

大編集長にも感心しない:
   前回の文章への注解     楽雯(瞿秋白の文章を魯迅の別名で出したもの)
 この「非凡」な議論の要点は、
1)辛辣な冷箭(不意打ちの矢)は「受けた者は耐えがたく、聴く者は痛快」だが、
 偉大さの秘訣を得るにすぎない。
2)この秘訣は「主義を借り、名を成し、羊頭を掲げて狗肉を売る技法」にあり:
3)「大晩報」の意見に照らせば、どうやら自分の「主義」の為に――「神武の大文」
 を高らかに唱え「血の盆の如き大きな口を開いて」人間を食うためで、
「20歳で落後したら、化石になるのもまた惜しくは無い」(カッコ内傍点付き)
4)ショー氏がこの種の「主義」に不賛成なら、安楽椅子に坐るべきではないし、
家産を持つべきでなく、「その種の主義に賛成なら、それは別の話だが」
 残念ながら、世界の崩壊はこんなところにまで来ていて――
プチブルの知識階級の分化で、光明を愛し、落後を肯んじない人間として、
彼らは革命の道に踏み出している。
自分たちの種々の可能性を利用し、誠実に革命に賛助して前進している。
かつて客観的には資本主義社会の擁護者だったが、今は資産階級への「叛徒」、
になろうとしている。そして叛徒は常に敵よりも憎むべき存在である。
 卑劣な資産階級心理は、「百万の家財」を与え、世界的盛名を与えているのに、
なおも背叛しようとするのは、どんな不満があるのか。
「実に憎むべき極み」だと考えている。これは無論「主義を借り、盛名を成す」だ。
こういう卑劣な仲買人に対し、夫々の事情はきっとある種の物質上の栄華富貴への、
目的がある。これが本当に「唯物主義」――名利主義だ。
ショーはこの種卑劣な心理の外にいるから、憎むべき極みなのである。
 「大晩報」は更に、一般的時代風尚を推論し、中国にも「安楽椅子に坐りながら、
辛辣な冷箭を放ち、氏の教えなど要らないほど、何とか主義を宣伝している者がいる、
と推論している。
 これは勿論、国の内外も同じ道理で、改めて解釈の要も無かろう。
残念だが:あの食人「主義」を独自に持ち、長い間それを借りてはいるのだが、
「盛名を成す」には至っていない。嗚呼!
 憎むべく、怪しむべきショーについては、彼の偉大さはこの人たちには、
「受ける者には耐えがたい」ため、これを縮小した。
だから中国の歴代の経から離れ、逆に叛く文人にように、当たり前のことだが、
皇帝の名で「家財差し押さえ没収」の判決を受けた。
  「上海におけるバーナード・ショー」
 
 
訳者雑感:
食人「主義」とは何だろう?
魯迅が「狂人日記」などで批判してきた「人を食う」礼教、儒教制度のことか。
それで「盛名を成して」きた儒者は無数にいたが、この60年間に否定された。
今日またそれを精神的基礎に取り戻そうとしている。
     2012/10/23記

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