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日夜浮かぶの翻訳雑感

魯迅の翻訳と訳者の雑感 大連、京都の随想など

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文人比較学

文人比較学
「国聞週報」12巻43号に「国学珍本叢書」の中の引用記号の誤用と句読点の間違いを指摘した文章があり:46号で「主編」の施蟄存氏がそれに答えて認めたのは「自分の生計の為にした」もので、「子孫の福の為」ではなく、認めるべきは認め、弁解すべきは弁解した態度は磊落であった。最後に総弁解で:
 『失敗して面目ないことだが、大罪を犯したとは言えぬ。軽率な本を出しただけで「自分の生計の為」で、他の一部の文人の様に人の魂や血肉を売った訳ではない』

 中国の文人には2種類の人がおり、一つは「軽率な本を出しただけの人」で、もう一つは「他の人の魂や血肉を売って、自己の生計に当てる人」で、我々は只「他の一部の文人」のことを思えば、施氏は「大罪を犯した」とは言えぬだけであるが、その実「子孫の福」を謀ったと言える。
 だが別の面でも「租界の悪ガキ」の顔付きを生々しく描きだした訳で――これも「他の一部の文人の様に」、「何も大罪を犯したのではない」

訳者雑感:
 11月22日の報道で、やしきたかじん氏の長女(41歳)が彼の事を取り上げた「殉愛」という本の著者百田尚樹氏に対して、彼女の父親への思いと名誉が傷つけられたとして出版差し止めと千百万円の損害賠償を提訴した。
 再婚した33歳の妻の話として長女がお金を無心に来たとか、それを他の親族に確認しなかった云々ということだそうである。
 これは彼が「自己の生計」の為に謀ったことで、「大罪を犯した」わけではない、と弁解するのだろうか?
 安倍首相のアドヴァイザー的な役割を担いながら、こんな内容の本を25万部も刷ったそうだが、この文人は魯迅のいう2種類の文人のいずれに相当するだろうか。それ以下の分類は無いのかな。
    2014/11/22記

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