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日夜浮かぶの翻訳雑感

魯迅の翻訳と訳者の雑感 大連、京都の随想など

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憎たらしいという罪

 これも新しい「世故」だろうか。
 法律上、多くの罪名はもっともらしい名が付いているが、一言で言えば:
憎たらしいという罪であり、ある人物をそう思ったら、少し懲らしめてやろうとする所から法ができた。もし広州で「清党」(蒋介石の共産党及び国民党左派鎮圧運動を指す)前なら、蔭で彼は無政府主義者だと言いふらせば良い。すると共産青年は彼を「反革命」とし有罪となる。「清党」後なら彼はCPとかCY
(いずれも共産主義者)とすれば良い。確証がなければ「親共派」という。すると、清党委員会は彼を「反革命」で有罪にする。やむを得ない時は他の事由にかこつけて法に訴える。だがそれはやはり少し面倒だ。
 以前人は有罪だから銃殺され、投獄させられると私は思っていた。今やっと分かった。多くの場合、まず人から憎たらしい奴だと思われ、ついには罪を犯したことにされるのである。
 多くの罪人は本来「憎たらしい奴」と改称されるべきだ。
     9.14.

訳者雑感:
1920年代の混乱した社会情勢で、自分が気に入らない、憎たらしいと思った相手を投獄したり銃殺するには、「反革命」というレッテルを貼りさえすれば事足りた。この方法は文化大革命の時も踏襲された。最初は一握りの
資本主義の道を歩む「走資派」を投獄の対象にしてやり玉にあげていたが、その後、内部分裂で2派に分かれ、武器を使って相手の組織に殴り込みをかけて、
「械闘」という名の殺し合いを始めた。数千万人の犠牲者が出た。
 自分に都合の悪い、自分に反対する相手、憎たらしいと思ったらすぐ反革命とか何かの罪状をつけて投獄するのが、当時と文革時の共通のやりかただった。
今はどうなっているのであろうか?
  2011/03/09訳

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