3月11日の大地震から70日経って、日中韓の首脳が地震津波放射能漏れの3重苦にめげずに避難所暮らしをしている被災者を慰問した。
中国のテレビや香港のメディアなどの報道を見ての率直な感じは、
日清戦争以来、それまで格下の弟分とみなしていた日本に百年以上も
見下されてきたという複雑な気持ちが、今回の大災害に対して、
援助の手を差し伸べられるということ、日本人も苦しい目にあって
いるのだということから、やっと「対等」に近くなったという気持ちが
意識下に芽生えてきたように感じた。
韓国の報道でも、日本に抑え込まれっぱなしだったのが、今はじめて
支援とか援助する立場にも立ってみて、「対等」に近づいたとの感を
持てるようになったという感じを受けた。
地理的な近さが「敵対的な関係」をともすれば激化してきたのが過去百年だったとすれば、今回の原発事故は、その地理的な近さゆえに、この
3国がその災害に共同で当たらなければ、お互いに大変なことになる
との認識を持たせ始めたのが大きい変化だ。
これまでは 双方がいがみ合ってきたが、原発事故という「共通の敵」を抱えたことにより、新たな方向に向かわせる契機になるだろう。
災い転じて福となすだ。
3.11が3カ国の「より対等な関係」構築に貢献してくれれば
この福島の人たちへの最高の贈り物だ。
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