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日夜浮かぶの翻訳雑感

魯迅の翻訳と訳者の雑感 大連、京都の随想など

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「知識労働者」万歳

「労働者」という言葉が「罪人」の代名詞となって丸4年経った。圧迫しろ、といっても誰も反応しない:殺せといっても誰も無反応:文学でこれを提起すると、多くの「文人学者」と「正人君子」が嘲罵し、次いで彼らの徒弟や徒孫が嘲罵する。
労働者よ、労働者は、ほんとに永遠に立ち上がれないのか?
 ところがついにある人が諸君のことを思い出した。
 なんと帝国主義の旦那たちが、国民党政府が屠殺にてこずっているのに不満で、自ら乗りだし、爆撃砲撃を始めた。「人民」を「反動分子」と呼ぶのは党政府の十八番だが、帝国主義の親分もこの妙手を使い、(日本の満州事変に)抵抗しない従順な国民党政府の官軍を
「匪賊」と呼んで、「膺懲」を加えた!
無実の罪(ぬれぎぬ)で、実に「順」と「逆」を分かたず、玉石倶に焚す、と憤慨。
 それでまた労働者のことを思い出したのだ。
 そこで永らく耳にしなかった「親愛なる労働者諸君」の熱い呼び声が文章にも現れ:永らく見たことも無かった「知識労働者」の奇妙な位(くらい)も新聞に登場した。更には
「連携の必要を感じ」「協会」を組織し、樊仲雲、汪馥泉を幹事にし、多くの「知識労働者」を新任した。
 どんな「知識」があり、どんな「労働」があるのか?「連携」して何をするのか?その
「必要」はどこにあるのか?それらのことは暫く置く。
「知識」の無い肉体労働者には何の関わりも無いことで、「親愛なる労働者」よ!諸君はこうした高貴な「知識労働者」に替って一度起ちあがってみようではないか。彼らに元の通り、部屋の中で、彼らの高貴な知識を「労働」させてもらおう。たとえ失敗しても「体力
に過ぎず、「知識」は元のまま残るのだから。
 「知識」労働者万歳!

訳者雑感:出版者注に依ると、「知識労働者協会」の二人の幹事は、汪兆銘(偽)政府の役人となって(偽)中日文化協会の幹事もしている。
「文人学者」たちは肉体労働者を嘲罵していたのが30年代の現実であった。その「文人学者」とその徒弟、徒孫たちが「知識労働者協会」を組織して、何をするのか?(偽)政府の御用役人として、連携を取り、帝国主義の親分(日本軍部のこと)たちとの協調を図るのだ。満州に侵入した日本軍に抵抗することと、協調とは二律背反である。
   2011/10/16訳


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